キャノンは2022年9月5日、半導体の露光工程や半導体製造に関する膨大なデータを統合し、サポート業務の効率化と最適なプロセスの提案を実現するソリューションプラットフォーム 「Lithography Plus(リソグラフィ プラス)」の提供を開始しました。
キャノンが50年以上にわたり培ってきた半導体技術やノウハウ、データを有効活用してユーザーの生産性向上に貢献するソリューションとなっており、半導体露光装置に関するさまざまなサポート業務を行うものです。
「Lithography Plus」には、露光装置の状態を分析する機能や定期メンテナンス結果の分析機能、装置が停止した際の要因を分析する機能が搭載されています。
オペレーターは分析されたデータに基づいて部品交換やメンテナンスなどのスケジュールを容易に作成することができ、ユーザーに適切なタイミングでサポートの案内ができます。また、精緻な位置合わせや線幅制御設定が自動で最適化されたレシピを提供。これにより半導体露光装置の適切な品質管理とあわせて、歩留まりの向上を目指せるようになります。
「Lithography Plus」には異常発生や予兆を検知する異常検知機能が搭載されており、装置の停止を予防して高稼働率を目指します。トラブル時には復旧作業をサポートしてくれるほか、自動復帰ができない場合は装置の状態を分析。状態に合わせたトラブルシューティングを提示してくれるので、半導体露光装置の安定稼働が可能となります。
さらに、キャノンのエキスパートエンジニアがリモートで装置の状態を共有・把握。オペレーターからの問い合わせに対応しやすい「リモートコンシェルジュサービス」の体制も整えられています。
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