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AI半導体とは?AI処理の進化を支える技術と激化する市場

生成AIの急成長に伴い、半導体市場が激化しています。生成AIには欠かせない存在である「AI半導体」について調査しました。AI処理の進化やAI半導体の今後についても解説します。

そもそもAI半導体(AIチップ)とは

効率的にAIの演算処理に特化した半導体デバイスを「AI半導体(AIチップ)」と言います。さまざまなデータからパターンを学ぶ学習用、学習したデータから別の新しいデータを予測して分類する推論用があります。

学習プロセスを使うAIチップの場合はGPU(Graphics Processing Unit)を使用。推論プロセスで使うAIチップの場合はFPGA(Field Programmable Gate Array)やASICなどを使用します。

生成AIの現状

学習用AIのなかでも注目を集めているのが生成AIです。与えたデータを事前学習して、チャット形式での自然な対話や画像の作成もできるまで進化しています。ニーズに応じた内容を瞬時に理解して答えを出してくれるので、非常に便利です。今後ビジネス分野での生成AIの活用が増えていくでしょう。

生成AIの急成長

1950年代後半からAIブームが始まりました。2023年時点では生成AIの技術が世間に公開されて、誰でも簡単に操作できます。生成AIは画像やテキストの作成が可能です。なかでも注目されていたのが、2022年11月に公開されたAIチャットサービス・チャットGTP。利用者が使用する言語に関わず、自然な対話ができるまで発展しました。

しかし未だハルシネーション問題(誤情報生成)や学習するデータ量の差による生成データの偏りが懸念されています。

対話型AIの登場

スマートスピーカーのように、日常生活に使用されているのが対話型AIです。「今日の天気は?」や「リラックスできる曲が聞きたい」などの要望を伝えると、AIがニーズに適した答えを出してくれます。対話型AIは自然な言語での対話やコミュニケーションも取れるように進化したもの。チャット形式の問い合わせで自動返答できるため、主にカスタマーサポートの分野で活躍しています。現代では多くの会社が、人件費削減の目的で対話型AIを導入しました。

生成AIのトレンド

2023年現時点での生成AIのトレンドは画像・言語生成AIの2つ。画像・言語生成AIの品質が向上したことにより、WEBサイトのバナーやキャッチコピーのアイデア創出にも使用されています。

画像生成AI ・生成画像の品質向上
・構図や背景等の指定をする制御技術の向上
・モデルの3D化や動画化等のデータ生成
言語生成AI ・英語以外の言語も自然に対話する技術向上
・キャラクター設定の制御技術の向上
・チャット機能を活用したUIの向上

注意点

生成は便利な一方、使用する際には注意が必要です。著作権違反に触れるため、生成したデータが倫理的に使用できないケースもあります。ネット上ではフェイク映像・画像も増えているため、今後ガイドラインの制定も厳しくなるでしょう。

AIがどの情報を提供・閲覧しているか、正しいかの判断を利用者全体で行わなければいけません。

AI半導体開発と生成AIの関係

AIの構築は学習・推論プロセスでは用途の違いから適した半導体も異なるため、AI開発に必要な半導体の需要も増えています。2つのプロセスを実現するためには沢山の半導体が必要です。

ロジック半導体とは

基本的な論理演算機能をICにした半導体を「ロジック半導体」と言います。汎用性のあるCPU、ディープラーニングに活用している映像や画像処理に使用するGPU、特定の顧客専用に設計するASICやFPGAなどがあります。

CPUはコンピュータでも使用する処理装置です。主にプログラムの指示に従って、データ演算や処理を行います。CPUの性能がコンピュータの性能に大きく関わり、マルチコアのように複数のCPUで演算処理を行うのが一般的です。

GPUはグラフィック描画処理のために開発した演算装置です。データの並列処理にも優れており、大量のデータ演算に使用されています。GPUはマイニングの進行に必要なハッシュ関数も得意です。仮想通貨の分野でも活躍しています。

ASICはアプリケーションに最適化した集積回路です。汎用性の高いGPUやCPUとは異なり、指定したタスクにのみ特化しています。社内用データの演算や限られた使用目的において、高い性能と省電力を発揮します。

FPGAは、基本となるデジタル回路の演算を行う論理ゲートを持つ半導体のことです。通常のソフトウェアより並列処理が高速化できるのが特徴。液晶パネルやオーディオ、メモリカードなどに使用されています。短期間での設計もできるため注目を集めています。

AI半導体のこれから

今後はAIの開発に向けて、大量のAI半導体が求められるでしょう。2023年時点でAIは自動運転のエッジデバイス(端末)にも導入される予定です。生成AIはAIモデルの開発にも力を入れています。判断力や予測ができるだけでなく、自然な会話ができるようになりました。AI半導体は幅広い分野での活躍が期待されています。

AIが活用されていくと同時に、AI半導体不足が問題になっています。今後はAI半導体の生産も重要になるでしょう。

AI半導体開発の激しい争い

技術の進化に伴い、AI処理の向上とAI半導体を生産する動きが高まっています。大手の会社もAI半導体の開発への投資を始めました。AI半導体の開発競争が激化している状態です。

2023年時点ではGPUを主力したエヌビディア(NVIDIA)・アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は、生成AIの進化に伴い高い需要の影響を受けており、株価も上昇しています。反対にCPUを主力とするインテル(Intel)・マイクロン・テクノロジー(Micron)は横ばい状態です。今後は消費電力を抑えた半導体の需要が高まるでしょう。

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