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コンタクト露光

露光装置は、露光方式によってコンタクト露光装置・プロキシミティ露光装置、一括投影露光装置および分割投影露光装置に分けられます。ここでは、コンタクト露光について、歴史やメリット・デメリットをご紹介します。

光源・コスト・解像力で
比較
【量産向き】
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コンタクト露光の基本原理

コンタクト露光は、フォトマスク(またはレチクル)に原寸大の回路パターンが多数描かれた状態で、マスクとウエハ(またはワーク)を直接密着させた状態で露光する方式です。

マスクとウエハが直接接触することで、光が拡散することなく、パターンのエッジがシャープに転写されます。これにより、1~2µm程度の高い解像力が得られる点が大きな特徴です。

真空コンタクト露光(ハードコンタクト露光)

真空コンタクト露光は、通常のコンタクト露光において、マスクとウエハとの間の隙間に存在する空気を排除するために、真空圧着を行う方式です。

メリットは、隙間を完全に無くすことで、微細パターンの転写精度がさらに向上し、回折や光の散乱による影響を最小限に抑えることが可能です。

特に高解像度が要求されるプロセスや、非常に微細なパターン形成において、真空コンタクト露光は有効な手法とされています。

コンタクト露光の歴史的背景

コンタクト露光の発明は1962年に遡ります。従来、ウエハに塗布したフォトレジストへステップ・アンド・リピートカメラで転写する方式が採用されていましたが、生産性が低く、効率向上のために開発されたのがコンタクト露光です。

ステップ・アンド・リピートカメラで反転パターンを複製した透明ガラス板(フォトマスク)を用い、ウエハに密着させ一括露光する方式により、量産性と均一性が大幅に向上しました。

コンタクト露光のメリット・デメリット

処理能力が早い一方、
マスクやウエハの消耗に注意

コンタクト露光は、マスクとウエハを密着させて露光するため、1~2µm程度と高めの解像力を得られる点がメリットです。マスクとウエハとの隙間を狭くするほど、光の回折の影響が小さく、解像度が上がります。また、一括露光なので処理能力がとても高い点、初期費用が安く済む点も魅力です。

一方で、マスクとウエハが同じサイズでないといけないため、高精度の露光をするためにはガラスマスクを採用しなくてはならずコスト高になる点はデメリット。密着を繰り返すことによるマスクの消耗や、マスクの欠損によるマスク数の増加でもコストがかさみます。また、マスクとウエハとの間にたまたま硬いごみが挟まっていたりすると、マスクやウエハを傷付ける可能性もあります。

コンタクト露光は
こんな方におすすめ

コンタクトの露光機には、値段が安く処理能力が高いというメリットがあります。また、マスクとウエハを密着して露光するため、1~2µm程度と高めの解像力を得られます。一方で、マスクやウエハの消耗により、汚れ、欠損が生じやすく、ランニングコストがかさむ点はデメリットです。導入費用を安く抑え、歩留まりは多少悪くても解像力を上げたいという方におすすめです。

コンタクト露光装置を扱っている会社

オーク製作所

オーク製作所は、光の専門メーカーです。光の応用技術による産業用ランプが柱とし、半導体素子製造装置や検査装置、ダイレクト露光装置を開発しています。

オーク製作所が扱っているコンタクト露光装置

EXP-2031B

パターン・ソルダー、両工程に対応しています。分割露光機能を搭載したハイエンドモデルです。

EXP-2500

大型サイズに対応できます。高生産性、高精度パターン用モデルです。

EXP-2700

新開発のランプで業界トップクラスの照度を実現しています。高生産性ソルダー用モデルです。

EXP-2900

管財に合わせ、平行光や散乱光の光源を選べる両面同時露光モデルです。

サンエー技研株式会社

サンエー技研株式会社は、会社設立以来、自社開発にこだわってきた企業です。設計開発を主体にし、独自性を持った製品を開発してきました。新製品の開発では、マーケット動向やユーザーニーズ、技術動向を探り、将来に渡って幅広く通用する基本コンセプトを大事にしています。

サンエー技研株式会社が扱っているコンタクト露光装置

Hap3550FX

コンタクト露光装置Hap3550FXを取り扱っています。縦型露光を、ロールtoロールタイプ全自動両面露光装置に採用したのが特徴です。両面同時アライメントで、表裏高い位置合わせの制度を実現し、ガラスマスク、フィルマスクの仕様もできます。

ラットコーポレーション 

 

ラットコーポレーションは、フォトマスクやプリント基板の資材、設備や製造、設計まで幅広く対応しています。2000年にコダック社を退職した杉山幸夫氏が創業しました。そのためコダックフォトマスク用フィルム販売代理店になっておりつながりがあります。

ラットコーポレーションが扱っているコンタクト露光装置

フィルム材料用 Roll To Roll 自動両面露光装置

高精度両面自動整合機を搭載。並行光ランプにより高精度画像も得られます。材料搬送技術はフィルム搬送を熟知しているからこそ実現しました。電光気専用の画像処理装置を搭載しています。

兼松PWS株式会社

兼松PWS株式会社は、兼松株式会社のグループ企業です。1982年に海外輸入の半導体製造設備のメンテナンスサービスを専門とした技術商社としてスタートしました。商社ですが、企画や開発、設計や製造など技術部の充実に力を入れています。

兼松PWS株式会社が扱っているコンタクト露光装置

MJB4

最大4インチ各基盤まで対応できるマスクアライナーです。操作性もシンプルで、高精度アライメントや露光解像性も高いです。

MA/BA Gen4

最大8インチ各基盤まで対応できるマスクアライナー/ボンドアライナです。特にMEMSや光学部品製造、化合物半導体のR&Dや少量生産用途に適しています。

MA12

8~12インチウエーハ対応マスクアライナーです。表面、裏面、IRアライメントやダイシングフレーム付きウエーハにも対応しています。

MA100/150e Gen2

大量生産特化のコンセプトです。200mmまでの基盤とウエーハオートメーション処理にぴったりです。段差ウエーハでの3次元パターン形成や化合物半導体までさまざまな用途に対応できます。

ナノテック

1917年に創業し、1955年には国産初の医科手術用顕微鏡を開発しました。1967年には国産初の半導体製造用マスクアライナーと、世界初の両面同時露光マスクアライナーを開発しています。1987年にエキシマレーザー用パターン露光装置、1990年以降も、自動搬送両面/片面アライナー、φ8インチ対応アライナーなど多数開発しています。

参照元:株式会社ナノテック公式HPhttps://nanotech-inc.co.jp/company/

ナノテックが扱っているコンタクト露光装置

LAシリーズ/ESシリーズ

LAシリーズ/ESシリーズは試料表面を露光するコンタクト方式のマスクアライナーです。露光面積、必要UV照度や分布精度に対応できる各種UV照射装置、アライメント精度や運用方法に合わせられる各種観察顕微鏡など多種多様なマスクアライナーを取り扱っています。

アドテックエンジニアリング

アドテックエンジニアリングは、エレクトロニクス機器の進化を支える製造装置の開発、製造、販売を手掛けています。1991年以降は特に露光装置に力を入れてきました。全自動コンタクト露光装置やデジタル露光装置まで幅広いラインナップを用意しています。常に夢を持って新たな技術に挑戦し続けるという精神を掲げて努力を続けている企業です。

アドテックエンジニアリングが扱っているコンタクト露光装置

INPREX

INPREXは品質、スピード、安定性について独自技術が反映されたダイレクト露光装置です。独自レーザーユニット、先進レンズ設計技術を融合した新描画エンジンを搭載しています。ヘッド間でのつなぎやずれを防ぎ、ワイドレンジオートフォーカス機能や、アライメントリトライ機能など精度を高めるための豊富な機能を備えています。

大日本科研

大日本科研は、1967年設立しました。光学、精密機構、電子制御、ソフトウェアの技術を複合したオプトメカトロニクス装置、液晶パネル製造装置を中心に展開しつつ、次世代の新技術開発にも力を入れています。1968年に半導体用露光機器の出荷を開始し、多数の露光機の開発や出荷を手掛け、2021年にはデスクトップアライナーの開発と販売を開始しました。

大日本科研が扱っているコンタクト露光装置

MA-1200、MA-1400

ガラスやウエーハ、フィルムに対応する実験と研究用マニュアル式一括露光機です。コンタクト露光はソフトもハードも可能で、プロキシミティ露光も選べます。最大500mm×500mmの基盤に対応、用途と基盤に合わせた超高圧水銀燈や各種ミラーなど組み合わせた光学系を装備しているのが特徴です。

MA-1200

多品種、小ロット生産と実験、研究に適したマニュアル一括露光機です。自動ギャップ盛業ができ、フットプリントの縮小化で小スペースを実現しました。