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キャノンが発売した半導体露光装置「FPA-5550iX」とは?

フルサイズCMOSセンサーに対応する新しい半導体製造装置

前工程向けの半導体露光装置として、キャノンから2023年3月13日に新製品「FPA-5550iX」が発売されました。FPA-5550iXは光源として波長365ナノメートルのi線を採用しており、0.5マイクロメートルという高解像力を獲得しています。

また、広画角を特徴とするFPA-5550iXは、前工程のi線露光装置として標準画角とされる「26ミリ×33ミリ」仕様に対して、およそ2倍となる「50ミリ×50ミリ」の画角を備えており、35ミリフルサイズCMOSセンサーにおいても高精細一括露光が可能になっていることが特徴です。

FPA-5550iXの開発実現と市販化によって、従来の半導体露光装置よりも高品質かつ安定的な製品供給体制が構築された点は見逃せません。

有機ELディスプレイ製造での露光工程にも適用できる

キャノンの「FPA-5550iX」は半導体デバイスのみならず、ヘッドマウントディスプレイへの利用が期待されている小型有機ELディスプレイの製造などにも利用することができるとされており、新しい機能や品質を有するデバイス開発や製造の一助になると期待されています。

有機ELディスプレイは仮想現実などにおけるクロスリアリティー(XR)デバイスとしての活用が注目されており、今後ますます没入感やリアリティが求められていくであろうメタバースやVR空間での活動などにおいて、広画角一括露光に対応できる製品開発が進めやすくなることは将来的に様々なメリットの起点になってくれるかも知れません。

Lithography Plusとの連携も可能

「FPA-5550iX」に先んじて2022年9月に発売されたソリューションプラットフォーム「Lithography Plus」との互換性も備えており、システムを連携させることで露光装置の状態を自動的に分析し、露光装置の品質管理や稼働率向上について適正化や効率化を進められることも特徴です。

参照元:Yahoo!ニュース|キヤノンが広画角の半導体露光装置 フルサイズCMOSセンサー、XRデバイスに一括露光(https://news.yahoo.co.jp/articles/e06ac12fe15e12d9cd5bee346dcb9b6e83293c41)

参照元:キャノン公式サイト|広画角と高解像力でフルサイズCMOSセンサーなど多彩なデバイス製造に対応 拡大が期待されるXR市場のデバイス製造も可能な半導体露光装置を発売(https://global.canon/ja/news/2023/20230313.html)

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