半導体露光装置について、よく使われる用語をまとめました。ウエハ、感光剤(フォトレジスト)、フォトマスク、プリント基板など、今さら聞けない基礎用語はこのページでチェックしてください。
スマートフォン・パソコン・タブレットやテレビ・エアコン、自動車や電車といった乗り物に至るまで、様々な電子製品に搭載されている半導体の材料となる、円形の薄い板のことです。シリコンでできたものが一般的で、これを特に「シリコンウエハ」と言います。他にもゲルマニウムやガリウム砒素などがあります。
名前の由来は、洋菓子のウエハースに似ていることから。直径50 〜300 mmまでさまざまな大きさがあり、大きいほど1枚のウエハから多くの集積回路チップを切り出せるため、年々大きさが増しているのが特徴です。
フォトレジストとは、Photo(光)とResist(耐える)から成る造語で、光で感光する樹脂材料のこと。物質の表面に塗布され、後に続くエッチングなどの処理から物質表面を保護することから、Resistと名付けられました。
作成したいパターンで露光すると、光があたった部分だけが化学的に変化し、露光と同じパターンのレジストが形成されます。
露光した部分が残るネガ型と、露光されなかった部分が残るポジ型があります。
表面に、ごく微細な回路パターンをエッチングしたガラス板のことで、回路をウエハに焼き付けるときの原版となるものです。
回路パターンデータを元に、電子ビームでフォトマスク上にパターンを形成し、その後エッチング・レジスト剥離・洗浄・測定・検査を経てフォトマスクが完成します。半導体素子、フラットパネルディスプレイ、プリント基板といった電子部品の製造工程では、それぞれ異なる層の画像を写すために、数枚から数十枚のフォトマスクが使用されます。
なお、高密度半導体の製造に使われる高精細のフォトマスクの中には、レチクルと呼ばれるものもあります。
コンデンサやトランジスタ、半導体などの電子部品をひとまとめにして電子機器の内部に収めるための、絶縁層の板のことです。形状は緑色の板、もしくはシート状で、プリント配線板や電子回路基板、基板、PCBなどと呼ばれることもあります。
材質(組成)や用途によってさまざまな種類があり、ガラスクロスにエポキシ樹脂を浸潤させた絶縁層をもつリジッド基板、薄くて曲がる性質を持つフレキシブル基板、特殊材質のメタル基盤などがあります。
直線状の配線の幅をライン、これが等間隔で並んでいる場合の隣り合う配線同士の間隔をスペースと呼び、L/Sと表記します。ラインとスペースが等間隔でウエハ上に投影された像がラインアンドスペースです。通常、解像性能を示す尺度として使用されています。
マスパターン(レクチルパターン)の投影像に対し、ウエハを繰り返しステップして露光するステップ式投影露光装置において、位置情報を用いた推定計算を行うことによって、ウエハステージを露光位置に移動するアライメント方式のことです。アライメントとは、プローバによりウェーハの方向と位置を調整することを指します。
露光エリア(例えば半導体ウエハや液晶基盤など)をいくつかの小さな区画に分割し、その分割したひとつの小区画の露光が終わったら次の小区画に移動して露光を行っていく方式です。このように移動と露光を繰り返すことによって露光エリア全面の露光を行うことから、「ステップ(移動)アンドリピート(繰り返し)方式」と呼ばれています。
当サイトでは、国内で露光装置を製造・販売しているメーカーを調査してまとめました。各メーカーの主な露光装置や強みなどを確認し、検討する際の参考にしてください。
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