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フォトレジストについて

フォトレジストとは

フォトレジストとは、光に反応しエッチングに耐える性能を持った科学薬剤です。半導体の製造には、フォトリソグラフィという3工程があります。ウェーハには光を照射して回路パターンを描く工程です。その3工程のうち、露光する前に行います。フォトレジストをウェーハに塗布し、エッチング工程の際に負担がかかる表面を守るのが目的です。

フォトレジストの特性

塗布性

シリコンウェーハに均一の幕を形成できます。スピン塗布による成膜です。塗布すると、数百nm~数 umまでの膜厚の幕ができます。

感光性

光を受けると化学反応が起きる性質を持っています。ポリマーの極性、分子量を変えて、現像選択性を付加する役割です。露光波長の光に感応できる、適度な透明性が求められます。

パターン形成能

ネガ型の場合は、光を当てた部分だけレジストの溶解性が低下し、露光部分だけ残るのが特徴です。ポジ型は逆に増大して露光していない部分だけが残ります。

フォトレジストの塗布

平坦面へ塗布する場合

平坦面に塗布する場合、通常スピンコータという装置を使って均一に1µ程度の薄膜で塗布します。ウェーハ表面にフォトレジスト液を一定量滴下。ウェーハを高速回転させることで、遠心力を利用して塗布する流れです。スピンコータは、数十μ単位の厚さまで対応できます。ただ、回転中、遠心力で周りにフォトレジストが広がったとき、表面張力によって縁で盛り上がる現象が起きる場合があります。エッジビードという現象で、回転中の乾燥が原因です。対策として密閉チャンバーや蓋付きステージで回転させます。停止後に乾燥させることで平坦な塗布ができるようになるのです。100μ以上の膜厚が必要なら、スピンレスコータやその他のコータを採用します。

凹凸がある面へ塗布する場合

凹凸がある面への塗布は、回転式のスピンコータは適していません。フォトレジストをスプレーで塗布する方式を採用します。スプレー方式では、スプレーノズル可動、ウェーハステージ回転、ノズルからフォトレジストを微粒子で噴出するスプレーコータなどがあります。コンピュータによるコントロールで精密な制御ができるものもあり、均一に塗布できるのが特徴です。また、スピンコータは90%フォトレジストを廃棄しますが、スプレーコータはそこまでではないため、省液という点でメリットと言えます。

露光装置パーフェクトガイド

半導体のシリコン基板(ウエハ)などのセンサ・電⼦回路を集約する微⼩電気機械システム(MEMS)をはじめ、⾼精度の電⼦機器の製造⼯程で⽋かせない存在となっている露光装置。量産⽬的、研究開発⽬的に分けておすすめの露光装置を紹介します。